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2016 CARRERA PHIBRA EVO 上新庄店オリジナル

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前回 はお客様のオーダーで組んだ自転車の作業工程を載っけましたが今回はこちら。

CARRERA(カレラ)社のロードバイクを当店オリジナル組で組んでみたのでその工程を簡単に。

画像は多いけど文章は少なめだから茶でも飲みながら適当に流し読んで下さい。






組んだのはこちら。PHIBRA EVO(フィブラ エヴォ)です。2016年モデル。

グランフォンド向き…まあ馴染みのある表現だとロングライドやエンデュランスと言った感じですかね。

グランフォンドというのは距離に加えてある程度の登り要素もある走行、及びイベントを指す…

…だったですかね?この辺の表現もマチマチなので区分が難しいですね。概念的なものもありますし。



見ての通りトップチューブが極端に弓なりに反ったデザインが目を引きます。

他にも紹介する部分はあるのですが完成車状態のほうが良いかと思うのでその辺の紹介は後で。






フレーム重量(フレーム+フォーク+専用シートポスト、小物含む)で1.87Kgです。






では、いきなり飛びますが組み始めます。

使用コンポーネントは5800系105フルセットです。

画像はホイールにスプロケをセットし、トップキャップにグリスを塗布したところ。



オリジナル組や組み換えなどの場合は通常よりも更に良いグリスやケミカルを使用致します。

自分の場合は家に腐るほどある私物のグリスやケミカル類を引っ張り出してきます。

組み立てるのが自分でなくても通常のグリスやケミカルよりは良い物が使用されます。

その辺りはまた組むスタッフそれぞれがブログで紹介するでしょうからご期待ください。






ステアリングコラムカットしてアンカーをイン。

切り口とアンカーの面がピッタリならOK。






ヘッドにも耐水性に優れるグリスをしっかりねっとり。

ただし、あんまり溢れるくらいベタベタに入れてもハミ出したりするので適量でOK。

何事もやり過ぎはかえって逆効果。






トップキャップの内側のゴム製Oリングにもグリスを塗布。

RESPO社のシール用のグリスがあったんだけどどこにしまったのか今回は見当たらなかった。

なのでここにも耐水性のグリスを塗布。






ステム固定する場合は必ずカーボン用の滑り止めを塗ります。

これもあんまり塗りたくるとステム付けたらドベドベになって溢れるので適量でOK。






フレームのディレイラーハンガーのネジは絶対確認!






振れ取りです。

普通の箱から出して組み立てるのとフレーム+バラのパーツから組む場合は組立工程が異なりますね。






タイヤのヒゲ(バリ)を切除します。

これがあるとフレームによってはバックステーやチェーンステーにペチペチ当って塗装が傷む。






エンドの制度を確認、修正します。変速精度に関わるとこなのでキッチリとね。






ブレーキやリアディレイラーなど取り付けられるものは取り付けていきます。






さあ、やってまいりましたボトムブラケットの圧入作業。

今回使うのはこのホイールマニュファクチャリング社のプレスフィット30用のBBです。






コイツが例のベアリングがサイドに張り出すタイプのBBです。

しかもBB本体の真ん中にネジが切ってあるように『ある程度圧入したのちスレッド式のように捻る』です。

スレッド式の良いとこをプレスフィットタイプに取り入れたという感じです。






というわけで先ずは圧入。ゆっくり圧入していきます。

↑で途中からスレッド式と書きましたがネジ切り部分が当たるくらいまで押し込まないとダメです。

が、あんまりゴリゴリ押し込むとネジ切り部分が潰れて立ち往生になるので注意。危険!

ネジ切り部分が良い感じに当たる手応えをきちんと確認することが大事。

ボケっとしてるとネジにかかってなかったり潰れたりと大変です。






そしてスレッド式の工具でネジネジ。






圧入(ねじ込み)完了!

見ての通りベアリングが外に張り出します。

通常のPF30 はフレームとツライチになるのですが外に張り出すことにより剛性がアップします。


なお、このBBはこのモデル限定の『オマケ』であり次回からはフレームに埋没するタイプになります。

このBB結構値が張りますからね。オリジナル組はコストも非常に大事です。ご了承下さい。






フロントディレイラーとクランクを装着。





チェーンにはウラとオモテがあるので刻印が見える方を手前にね。






ちょっと端折りますがハンドルにSTIレバーなどを取っ付けてケーブル類などの採寸。

この画像はリアブレーキの採寸風景なのですが実際はフレームに貫通中通し式なので採寸デモです。






自分はブレーキワイヤーからセットしていくので長さが決まり、ケーブルを切り出したら面を綺麗にします。

サンダーでゴリゴリやった直後。カット面が平らになりました。

サンダーの熱でくっついた黒いバリは爪でゴシゴシすればすぐ飛んできます。






ブレーキワイヤーを張ったら10回位ニギニギしてワイヤーを伸ばします。

伸び取りは大事ですが、それでも販売してお客様が使用していく中でやはり少し伸びます。

なので、点検がてら持って来て頂ければ当店でお買い上げのものであれば無料にて調整致します。






シフトワイヤーをセットする前にフレームの入口の受けのボルトが締まっているか確認。

メーカーから送られた状態そのままだとたまに…というか頻繁に緩んでる場合があるので必ず確認!






ケーブルはポリマーコートワイヤーですのでシマノの専用グリスを塗布。

画像は結構バミバミに塗ってますがこれは画像でわかりやすいようにあえてデロデロ。

ワイヤーにグリスやケミカルを塗る場合もデロデロに塗る必要はないです。必要な分だけで充分。

デロデロに塗るくらいなら満遍なく、ワイヤーの束の隙間までしっかり塗りこむイメージで塗ってます。






このフレームのシフトはケーブル中通しでリアはチェーンステーの中を入って出るパターン。

なのでケーシングライナーは必須といえます。






フロント側にも仕込んで終了。

ちょっとフロントもディレイラー側の孔が小さくてライナーが突き通りにくくて難儀しました。






シートポストは専用のエアロのタイプのポストが付属。

丸い部分はDi2の内蔵バッテリーを収納できます。






シートクランプは2本締めタイプの専用品。

必ず均等に締めて均等に緩めること、一方だけ締めたり緩めたりすると最悪フレーム壊れる!

わけも分からず適当にやってしまって壊してしまっても当店もメーカーも保証できません。自己責任!

これにかかわらず各種専用品などは使用方法をきちんと理解することが大事です。






というわけで完成いたしました。

2016 CARRERA PHIBRA EVO(カレラ フィブラ エヴォ) 上新庄店オリジナル組でございます。

やはり完成車の方がフレーム単品の紹介よりもはっきりどんな車体かわかるのでいいですね。







フィブラと言えばやはりこの弓なりに反り返ったヘッドチューブからリアエンドまで一直線のトップチューブ。






ちょっとわかりにくいですがトップチューブとシートポストの接合部分が窪んでいます。

よく見るとトップチューブは板ではなく2本のパイプを並べて接合しているといったイメージです。

この弓なりのチューブがしなることにより振動を吸収したりいなして快適な乗り心地をもたらします。






フォークも中頃から後ろに大きく張り出してます。






シートチューブにも同じような加工が。

これは伊達や酔狂でやってるわけでなくこの部分が振動を吸収します。

路面からの振動がフレームに伝播してこの菱型の部分で衝撃を緩和します。






どうせ振動吸収特化であんまり走らないんだろ?とお思いの方も多いはず。

しかしカレラ社のフレームは総じて後ろ三角がコンパクトでステー形状は太めです。

これで加速や反応性が悪いわけないです。

ロングライドモデルは走らないというのはハズレではないですが決して当たりでもないと思います。



ロングライドやエンデュランスモデルは爆発的な加速や最高速を重視しているわけではありません…

が、快適な乗り心地を提供し、乗り手の体力消耗を抑え、安定したペースで走り続けさせるのが真骨頂。

レーサーモデルは加速や最高速に優れる反面、どうしても体力や脚の消費は大きいですからね。

向かい風や激坂でガチガチのレーサーモデルで体力尽きると悲惨なことになったりします(実体験)。

ただ、レーサーモデルとロングライドモデルどちらを選ぶかは能力や乗り手のスタイル次第ですけどね。

どちらが優れてるではなくどちらが自分の能力と自転車の性能を活かせるかが大事かなと。






脱線気味になりましたがコンポーネントは冒頭でも触れた通り、フルセット105です。

クランクは170mm長で50-34Tのコンパクトクランク。






リアスプロケットの丁数は11-28T。






ステム長は100mm。ハンドル幅は400mm(ハンドル上部計測・芯-芯)






ワイヤー類はフレーム中通し式。

当店での組み換えやオリジナル組のお約束とも言えるJAGWIRE社のフレームプロテクター付けてます。






この位置にもフレームプロテクター。

フレームを保護する目的もありますが、このブレーキケーブルはフレームの中を完全に突き通ります。

なのでこの位置にフレームプロテクターがあるとケーブルが動いたりすることのストッパーにもなります。

保護と固定を兼ねた一石二鳥です。まあケーブルは引っ張らない限りはそうはズレませんけどね。






ホイールは例のごとくRS-010です。

もちろんご要望と有ればアップチャージとなりますが別のホイールに替えて販売もOK。

まあデフォルトでホイールまで良いのにするとコストがヤバイのでご了承あれ。






タイヤはヴィットリア社のザフィーロ23Cです。






気になる重量ですが8.63Kg(Sサイズ・ペダル無し)。

ホイールやハンドル、ステムが重い汎用品としては充分に軽いかと思います。

ホイールを当店おすすめのコイツ に換えるだけでも大幅に軽量化出来ます。






というわけでムチャクチャ長くなりましたがPHIBRA EVO(フィブラ エヴォ)でした。

現在このブログで使ったモデルが店頭展示してあります。Sサイズ、レプソルカラーです。

販売価格やスペック等はホームページも作りましたのでこちらでご確認下さい。

お問い合わせやご注文はメールにてよろしくお願いいたします。





【最後の山城多賀】

この日が11月最後の山城多賀に行ける休日でした。

次回休日が30日なのですがその前日の29日で販売所は今季の営業おしまいです。






他にも買いましたがやはりみかんかりんとうメインで。

販売所の方がここは29日までやでと教えてくれたので今日が最後です。また来年と言うと…

『え?別に山城多賀駅の側のJAの建物に来ればそこでも販売してんで』とのことです。

というわけで11月以降もたまに来るかと思います。

みかんや芋など秋の幸は今だけでしょうけどハチミツや味噌がいつでも換えるのは有難いですね。

そろそろ寒くなってきて宇治の団子屋さんの団子が食いたくなってきたので次は宇治当たりかな?





かいたひと→店員A


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